
住みながら家を売る方法|内覧のコツと“高く早く”売る段取り【2026年秋・福岡】
「家を売りたいけれど、売れるまでは今の家に住み続けたい」——福岡でもこうしたご相談は多く、実際に住みながら(居住中のまま)売却するのは、ごく一般的な進め方です。仮住まいの家賃や二重ローンを避けられるため、資金面でも無理がありません。
一方で、住みながら売る場合は「内覧(内見)への対応」という、空き家の売却にはないひと手間が生まれます。生活しながら購入希望者を家に迎えるので、見せ方や段取りしだいで、売れるまでの期間も価格も変わってきます。
この記事では、住みながら家を“高く・早く”売るための段取りと、内覧を成功させるコツを、福岡市中央区を拠点にする不動産会社の視点で、2026年秋の売却シーズンに向けて整理します。
執筆:南 裕(株式会社アイマ 福岡支店)/監修:宅地建物取引士 五十嵐 勇
1. 「住みながら売る」は当たり前|まず全体の段取りをつかむ
不動産の売却では、売り出し中も今の家に住み続けるのが基本です。空き家にしてから売る必要はありません。まずは、住みながら売る場合の全体の流れ(段取り)を押さえておきましょう。
- STEP1 事前準備:相場を調べ、片付け・簡単な補修で「見せ方」を整える
- STEP2 査定・媒介契約:複数社の査定を比較し、信頼できる会社と媒介契約を結ぶ
- STEP3 販売活動・内覧対応:購入希望者を迎える。ここが住みながら売る最大の山場
- STEP4 交渉・売買契約:価格や引渡し時期を調整し、契約へ
- STEP5 引渡し:残代金の受け取りと同時に鍵を渡す。新居への移動も計画的に

2. 住みながら売るメリットと、知っておきたい注意点
住みながら売ることには、資金・見せ方の両面でメリットがあります。反面、生活と販売活動が重なる大変さもあります。両方を理解しておきましょう。
メリット:資金に無理がなく、暮らしのイメージも伝わる
- 仮住まいの費用がかからない:先に引っ越すと家賃・二重ローンの負担が発生します。住みながらならこれを避けられます。
- 買主が生活をイメージしやすい:家具が配置された部屋は、収納の使い方や生活動線が伝わりやすく、とくにファミリー層に好印象です。
- 売却代金を新居の頭金に充てやすい:売却→購入の順に進めれば、資金計画が立てやすくなります。
注意点:内覧対応とスケジュール調整に手間がかかる
- 内覧のたびに掃除・片付けが必要:週末に希望が集中しがちで、生活リズムへの影響もあります。
- 生活感が出すぎると印象を損なうことがあります。後述の内覧のコツで対策できます。
- 売却と新居購入の“時期”の調整が必要です。引渡しを待ってもらう、引渡し猶予を設けるなどの工夫で無理なく住み替えられます。
3. 内覧を成功させる5つのコツ(住みながら売るなら最重要)
住みながら売るとき、成約の可否を大きく左右するのが内覧の印象です。購入希望者は「ここで暮らす自分」を想像しに来ます。難しいリフォームは不要で、ちょっとした準備で印象は大きく変わります。
- ① 明るさを最大に:内覧前にカーテンを開け、日中でも照明を点けます。窓際に物を置かず、部屋を広く明るく見せましょう。
- ② ニオイと換気:生活臭は自分では気づきにくいもの。内覧前に窓を開けて十分に換気し、玄関・水回りのニオイ対策をしておきます。
- ③ 水回りと玄関を重点清掃:キッチン・浴室・トイレ・玄関は特に見られます。ここが清潔だと家全体の印象が上がります。
- ④ 生活感は“ほどよく”抑える:暮らしのイメージは残しつつ、床やテーブルの上の物を減らし、玄関の靴もしまいます。玄関に花を飾ると印象が和らぎます。
- ⑤ 想定質問への答えを準備:周辺環境、リフォーム歴、売却理由などは聞かれやすい項目です。売主が落ち着いて答えられると安心感につながります。
当日は案内を担当の不動産会社に任せ、売主は控えめにするのがコツです。売主が付きっきりだと購入希望者が遠慮してしまい、じっくり見てもらえないことがあります。
4. “高く・早く”売るための段取りのポイント
内覧の印象づくりと並行して、価格戦略とタイミングを押さえると、売却はぐっとスムーズになります。
- 複数社の査定を比較する:1社の数字をうのみにせず、根拠(周辺の成約事例など)を確認します。高すぎる査定額は売れ残りの原因にもなります。
- 売り出し価格は“戦略的”に:相場からかけ離れた高値は反応が鈍りがち。値下げのタイミングも、内覧数や反応を見ながら計画的に判断します。
- 季節性を味方につける:一般に秋(9〜11月)と春(2〜3月)は住み替え・転勤の需要が動きやすい時期です。福岡は転勤者も多く、この時期に売り出すと買い手の目に触れやすくなります。
2026年は、フラット35の金利が8月に最低3.29%と現行制度で最高水準まで上昇し、変動金利も上昇傾向にあります。「金利が上がりきる前に買いたい」という買主が動きやすい局面で、売主にとってはむしろ追い風の面もあります。福岡市の住宅地の公示地価も14年連続で上昇(2026年・前年比+7.0%)しており、条件の良い物件は動きが期待できます。
5. 住みながら売るときに知っておきたい税金の話
今住んでいるマイホームを売って利益(譲渡益)が出ると、譲渡所得税・住民税がかかります。ただし、マイホームの売却には「3,000万円の特別控除」という大きな特例があります。
これは、自分が住んでいる(または住まなくなってから3年を経過する日の属する年の12月31日までに売る)マイホームを売った場合、譲渡所得から最高3,000万円を差し引ける特例です。所有期間の長短を問わず使えるため、多くの方にとって心強い制度です。ただし、親子や夫婦など特別な関係者への売却では使えないなど要件があり、適用には確定申告が必要です。
住みながら売る場合は「現に住んでいる家」の売却にあたるため、この特例と相性が良いのがポイントです。適用の可否や税額は個別の事情で変わるため、具体的な判断は税理士・税務署にご確認ください。
よくある質問(FAQ)
Q. 住みながらでも家は売れますか?
A. 売れます。むしろ住みながら売り出すのが一般的です。仮住まいの費用を抑えられ、生活のイメージも伝わりやすいメリットがあります。内覧への対応だけ、少し準備が必要です。
Q. 内覧の連絡が来たら、どのくらい前に準備すればいいですか?
A. 多くは前日〜数日前に打診があります。日々の片付けを習慣にしておくと、当日は換気・照明・玄関周りの仕上げだけで対応できます。水回りと玄関を重点的に整えましょう。
Q. 内覧のとき、売主は立ち会うべきですか?
A. 案内は不動産会社に任せ、売主は控えめにするのがおすすめです。近隣環境や暮らしやすさなど、住んでいる人にしか分からない質問には落ち着いて答えられるよう準備しておくと安心です。
Q. 売れる前に新居を決めても大丈夫ですか?
A. 資金計画に注意が必要です。売却を先行させると資金の見通しが立てやすく安全です。引渡し時期の調整や引渡し猶予などで、住み替えのタイミングを合わせる方法もあります。まずはご相談ください。
Q. 今の福岡は売り時ですか?
A. 地価は14年連続で上昇し、金利上昇で買主が動きやすい局面のため、条件の良い物件には追い風です。ただし相場や反応はエリア・物件で異なります。まずは複数社の査定で、今の価値を確かめるのがおすすめです。
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まとめ
住みながら家を売るのは、ごく一般的で、資金面でも無理のない進め方です。段取りは「事前準備 → 査定・媒介 → 内覧対応 → 交渉・契約 → 引渡し」の5ステップ。カギを握るのは内覧の印象で、明るさ・清潔感・ニオイ対策・想定質問への準備という、お金をかけない工夫で大きく差がつきます。
2026年秋は、金利上昇で買主が動きやすく、福岡の地価も上昇が続く売主に追い風の局面です。マイホーム売却の3,000万円特別控除など税の特例も、うまく使えば手取りを大きく左右します。当社は福岡市中央区を拠点に、住みながらの売却を数多くサポートしてきました。「いくらで売れる?」「内覧はどう準備すれば?」——無料査定・無料相談で承ります。提携の税理士のご紹介も可能です。お気軽にお問い合わせください。
※本記事は2026年8月時点の制度・市況をもとにした一般的な解説です。相場や金利は変動し、税の適用可否・税額は個別の事情により異なります。具体的な判断は税理士・税務署・金融機関にご確認ください。出典:国税庁タックスアンサー No.3302(マイホームを売ったときの特例=3,000万円特別控除)/福岡市「令和8年地価公示(福岡市分)」(住宅地+7.0%)/国土交通省「令和8年地価公示」/フラット35金利は住宅金融支援機構【フラット35】(2026年8月・最低3.29%)。
監修:宅地建物取引士 五十嵐 勇
株式会社アイマ 福岡支店。福岡市中央区を拠点に不動産売買仲介を担当し、地域の市場動向や税制をふまえた売却・購入のサポートを行っています。
